羆 スキー場に出没(美唄市)
2020年 12月 14日
警察によりますと13日午前9時半ごろ、美唄市にある美唄国設スキー場の山頂付近でコース脇の林にクマがいるのをリフトに乗っていた複数の客が見つけました。
知らせを受けた従業員が林から出てスキー場のコースを横断する親子と見られる2頭のクマを確認し、施設では当時いたスキー客約80人を避難させる措置をとりました。
客が襲われることはなく、けが人はいませんでした。
警察などによりますと2頭のクマは約30分ほどコースの周辺にいたということですがその後通報を受けて市の職員と警察官が駆けつけたころには姿が見えなくなったということです。
施設によりますと冬のこの時期にコース周辺にクマが現れたのは初めてだということで、安全確認のためあさってまでスキー場を閉鎖しました。
冬のこの時期にクマが出没したことについてヒグマの生態に詳しい北海道大学の金川弘司名誉教授は「通常、ヒグマは11月下旬ごろから冬眠に入るため、この時期に出没するのは冬眠が少し遅れていると言える」と話していました。
そのうえで「ことしは、ヒグマが冬眠前の蓄えとするドングリの実入りが全国的に悪かったため栄養が足りず、エサを求めてまだ周囲をうろついている可能性がある。ほかの地域でも出没するおそれがあり、注意すべきだ」と話していました。